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咄嗟の言動 / 発言者:Kazue Fujiwara

昨日明け方、雨の音が聞こえてきました。あまり眠れなかった夜が明け、日常の朝が始まる時間。体内にガーゼがある事に突然気づき、看護師に伝え自分で取り出しました。恐ろしく長いガーゼでした。もっと恐ろしかったのは、私のPCデータにその事が入っておらず、担当医師が知らない事です。どうやら手術後に、外来の担当医師がガーゼを詰めたものの入力していなかったようです。「だから自分は知る由がない」と、看護師とのやり取りの中で分かりました。自分の正当化はすれど、患者である私には詫びの言葉はありません。自分で取り出した事を伝えると、「ガーゼの切れ端事件もあるので、確認しましょう。切れ端が残っていると、後で面倒な事になるんで」聞いた瞬間、ゾッとしました。幸い何も残っていませんでした。伝達ミスから医療事故は、簡単に起こり得るのですね。私の場合は、自分で気づけたから言えたものの、体内で縫われていたらと考えただけで恐ろしい事です。面倒な事って何だろう。医師の咄嗟の言動に、思わず顔を見つめました。術前検査から始まり、今までのこの医師の言動から、生き様が垣間見えます。夕方からの看護師も、いつもあたふたしていて、夜の注射液が何度PCに読み込ませてもNGになると騒いでいます。「私に聞かれても困ります。」と伝えると、「なぜ私を困らせるのか」とブツクサ言い、注射液に貼ってある私の名前を見せ、注射を打たれました。一瞬大丈夫かと過ぎりましたので、朝1番に別の看護師に問うたら、PCにはちゃんと入力されているとの事。「失礼だけど、医療ミスがあると怖いので」と言うと、笑顔で可愛い看護師は「大丈夫です。あの注射は血栓予防なので、間違えても害はありません。」頭がおかしくなりそうです。事もなげに交わされる会話がおかしいのに、こちらまでうっかりすると汚染されていきます。安全に安心して身を任せる筈の大学病院が、気を許せぬ場所となっています。自分の身は自分で守るしかありません。手術で弱っている入院患者にとって、安心して身を委ねられる病院が必要です。瞬時におかしいと感じたら、即確認するしかないと身につまされた入院4日目でした。

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