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解放 / 発言者:Kazue Fujiwara

ヤマハホールでのメッセージをお伺いした時は、心嬉しく気持ちが弾みました。それなのに、なぜか手術の時の事ばかりが思い起こされます。気管支から肺にかけて冷たい感触が通ると、思わず身体が固くなり緊張します。全身麻酔で意識がない時の管を挿入する動きと分かります。子宮から下は、まったく分かりません。言いようのない不安が広がります。身体中にひんやりしたものが駆け巡るのを感じます。やがて、それは聖水で洗い清められているのだと分かりました。やっと怖さがなくなり、清々しい体感に包まれ安堵して第一部が終わりました。第二部は、あたたかくて、私はこのあたたかさを知っています。愛です。手術前夜に、突然こみ上げた恐怖と不安で嗚咽する中、突然子宮があたたかくなり全身に広がる瞬間、先生とつながったことを知りました。その時と同じです。すると場面が急展開し、突然闇に包まれ、またしても恐怖となり身体が硬直し始めました。集中治療室での意識が蘇ります。永遠の奈落の底のように暗く、時が止まった闇です。ですが、解放されるまで待てばいいと分かっていました。過去をなぞっているだけだと。やがて広がる光、闇が遠のき解放される瞬間が訪れます。それなのに今度は、頭が痛くて仕方がありません。首から上が苦しく、つながらないのです。思わず「助けて」と心の中で叫んでいました。光の勢いと凄まじい音が聞こえ、一気に流れる光が全身を駆け巡ります。その躍動感の中で、「助かった」と分かります。愛に包まれる瞬間です。悪夢は過ぎ去りました。全身麻酔で自分の頭の記憶がないにも関わらず、身体が確実に覚えている恐怖を知りました。今、この瞬間に、どれだけの方たちが救われた事でしょう。アンコールの手拍子は、新しい生命の鼓動です。痛めた股関節と傷跡が疼き、まだ歩くのは正直辛いです。ですが気づくと、会場から駅まで先生のメッセージ通り、股関節に手を当て身体を感じ集中して歩いていました。自分の掌が身体にあたたかく伝わり、足の運びが違うと教えてくれます。ありがたいです。ありがとうございます。

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