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正直に受け止めること / 発言者:Kazue Fujiwara

26日に私の病理検査の結果が出ました。今後は現状の回復に努め、定期的に検診を受けることとなり、心底安堵しています。ありがとうございます。喜びのまま、久し振りに午後から出社しました。西新宿の光景は、懐かしいような、ついこの間のような不思議な感覚で目に映ります。部署に入ると、私の姿を見つけて飛んでくる人、そっと声をかけてくれる人、まるで見えないかのように振舞う人、様々な反応が面白いです。現実を見ながらも、戻って来られてよかったと嬉しさが溢れます。いつもとまるで変らぬ光景の中、時間だけが過ぎていきます。が、退社時間近くにショックな話を聞きました。私がディナーショーに行ったことに対して、賛否両論だというのです。「祭日の休みの事なのだから自由じゃないか」「入院して休んでいるのにけしからん」との事。正直「またか」「やっぱり」「なぜ」と入り混じった複雑な思いで、一気に心が重くなりました。以前にも同じ忠告があり、それは素直に受け止め対策を取ったはずなのに、「一体誰が?」と不気味な思いで部内を見渡しました。実際に私が行ったことではありますが、いずれにしてもネットで私の事を逐一監視するかのように、チェックしている誰かがいることは事実です。目に見えない相手を感じながら重い足取りで帰宅すると、それを受けたかのように16歳の愛犬の様子がおかしくなっていました。ぐったりと横になり、歩くと後ろ脚が交差してふらつき、ペタンと座ってしまうのです。腎不全が悪化したのか、直ぐにかかりつけの動物病院に電話をかけましたが、何度かけても留守電です。何とか食べてほしい一心でネット検索をし、鶏肉でスープを取りささみと共にあげると少しだけ食べてくれました。朝まで待ち病院に連れて行くと、血液は凝固してなかなか採れず、心雑音もひどいようです。点滴と共に酸素室に連れて行かれ、呼ばれるとガラス箱の中に入っていました。院長から聞く血液検査の結果は、腎臓に関する数値はすべて異常値でした。あまりの急変にショックを受け、「これだけ異常値であれば、気持ちが悪くて食べられません。」涙がポロポロと流れます。「救いなのは、この数値でありながら貧血になっていない事です。Jullyちゃんの腎臓が頑張っています。」と聞いた瞬間、泣き崩れました。彼は小さな体で頑張っている。1.85㎏まで痩せた姿と、院長の顔を見つめ泣きました。この場面は4度目です。赤ちゃんの時に死にかけ、祈るしかなかった時に点滴を入れた瞬間、私に歩み寄り奇跡が起こった日。突然激しい痛みと共に歩行困難となり、二度と散歩はできないと院長から告げられ、桜を見ながら雨降る中を二人で泣きながら歩いた後、先生のコンサートから帰った夜にヨロヨロと私を出迎えてくれた日。昨年の夏に酸素ハウスは必須と宣言されつつも復活した日。そして今日。院長にすべてを託すと決め入院となりました。以前、時間外診療費の事で院長と一度揉めましたが、あの時言うべき事はすべて言った結果、今日がある事に感謝します。「Jully」とガラスの向こうに呼びかけると、私の傍に来ようと頭を一生懸命ガラスに押しつけています。「ガラスがあるから、ママのところに来られないんだよ。」と泣いてしまいました。「明日、お迎えに来るからね。」と告げると、軽く尻尾を振り笑顔を見せます。「僕は大丈夫、心配しないで」君はいつだってそうだよね。涙が止まらず、一気に具合が悪くなります。頭の中が気持ち悪く、お腹の痛みが強くなり、やっとの思いで帰宅し、母に伝えた後は眠り込んでいました。起きた後、頭が働かないながらも突然ネットで調べまくり、会社での目に見えない相手の謎が解けました。その仕組みがやっと分かったのです。ネットの恐ろしさは、仮面を被った見えない姿で、探せない事です。今もこの瞬間、あざ笑っているかのようですが、もともとは私の嘘から始まった事でした。それをきっちりと受け止めたら、犯人捜しをしようとしている自分の愚かさと時間の無駄に気づきました。むしろ自分の在り方を教えてくれていたと分かりました。ここまでこなければ仕組みも調べる事もなく、また自分の事を棚に上げて、見えない相手に怯えていたでしょう。私が変わればいいだけでした。「嘘つきは駄目だよ。」先生の声が蘇ります。数年前についた嘘から始まった事に、ようやく決着がつきます。「見るなら正々堂々と見ろ」と、気持ちが切り替わるとJullyの事も変わりました。私が泣いていて具合が悪かったら、お迎えにも行けません。彼の笑顔で見せてくれた姿を思い出し、誰よりも自分が元気でいる事が大事たと気づかされます。「泣いていても人は助けられない。」先生と高麗さんの声が蘇ります。正にその通りです。私も強くならなければと、心新たにスタートを切ります。今日、病院に電話をかけたら、「我々が嫌な事をしようとすると、咬んで攻撃する元気が出てきました。ご飯は食べませんが、舌の色もいいので夜には退院できると思います。台風ですが大丈夫ですか。」と嬉しい言葉が返ってきました。私は完全に彼に負けています。「台風であろうが行きます。」と告げたら、「ボヤボヤしていないで家の掃除をして綺麗にしなくては」と、力が出てきました。またしても大きな気づきを教えて頂き、本当にありがとうございます。

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